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SUENAGA Blog
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【偉人に学ぶ人材育成】人材の”能力”を引き出すヒント

仕事において自分の指針となる言葉。
古典の中には、真に迫る言葉がたくさんあります。ある時、その言葉にハッとして心を動かされたり勇気をもらったりします。
問題意識があれば、それが真の言葉をキャッチして人を動かすのでしょう。

代表の末永は、長い間その時々の間題意識に応じた言葉を拾い集めて、読み返していました。その言葉を人材育成と関係づけて組み立てた弊社冊子があるのですが、今回はその冊子より一部抜粋しました。
短い中にも、意味を凝縮させた言葉ばかりです。

立ちはだかる壁は成長の機会

人材育成は、「努力が”仕事”と”人生”を切り拓くことを実体験を通して導く機会」です。

明治文学の黄金期を築いた文豪 幸田 露伴
最近、高橋一生さん主演での実写化映画で話題の「岸辺露伴は動かない」シリーズ。原作は超人気の荒木 飛呂彦さんのコミックスです。
この「岸辺露伴(ろはん)」という名前も幸田露伴が由来と言われています。
それほど、幸田露伴が与えた文学界への功績は大きく、その偉大さから「大露伴」と呼ばれました。

画像
(画像:wikipediaより)

~一切は努力の二字に根ざす~
「元来一切の世界の文明は、この努力の二字に根ざして其処(そこ)から芽を発し、枝をつけ、葉を生じ、花を開くのであるといわねばならぬ」

(『努力論』岩波文庫)

このように位置づけて、努力が切り拓く可能性の大きさを説いています。

「努力は功の有と無とによって、敢てすべきや否やを判ずべきではない。
努力と言うことが人の進んで止むことを知らぬ性の本然であるから努力すべきなのである」
こうも教えています。

(同上)

つまり、努力は成功するためにするということで考えてはいけない。人間は本来的に前に進む力を持っているから努力をすると理解できます。

人の「性の本然」という慧眼を先哲たちに学ぶ意義があります。

▷本然の性(ほんぜんのせい)
すべての人が平等に持っているとされる、人間の性格の理念的なありかた
中国宋代の儒学者の学説

どのような人であっても前に進む力を本来的に持っているのです。

人材育成において、人材の本来持てる力を引き出し、目的に向かって意思を育て実行に導くことが、努力する人材に鍛えることです。
人材そのものが、努力を惜しまないという意欲になるためには、3つの要素があると考えます。

◆1つ目
育成する人自身のそれまでの努力の過程も大きな影響がありますから、上司である人の成功失敗の経験は何よりの教科書であり、教えるべきヒストリーです。

◆2つ目
これからどう生きるかを考える機会は意義があります。「モデリング」という自分が目指す人間像を具体化させることは有効です。その人自身がなりたいものになる、 そのためにどれくらいの努力が必要かを知ろうとします。

◆3つ目
歴史です。『武士道』を書いた新渡戸稲造は、生来きまじめで使命感の強い人間で札幌農学校はじめとして多くの仕事を抱え込み、体調を崩し、 いわゆる神経衰弱の状態になります。療養に専念するために渡米しカリフォルニア・モントレーで療養中に『武士道』を書き上げます。(山本博文『武士道 新渡戸稲造』NHK出版)

人生の紆余曲折に屈しないで生きる先哲たちに学ぶところ大です。努力という言葉では語れない生き方に頭が下がります。

(一部抜粋:弊社冊子『先哲に学ぶ人材育成~十二観抄~』)