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【何をもって”成果”とする?】人事の改革は経営をリードするという事実

経営理念から人事施策までの「人事の5本柱」を時代に則した一気通貫の流れとなるようにするためには、現在の経営で求められている「何をもって成果とするか」を明確にすることが欠かせません。

近年、人事制度を見渡すと、多くの企業が「実力主義」を謳っていますが、何をもって成果とするかによって、「実力」 の捉え方が違ってくるのです。

戦後の高度経済成長、安定成長、バブル、低成長、リーマンショック、それからの経済変動、そして社会のさまざまな動きに関係して、”経営”と”人事”のあり方は明らかに変化してきています。

現在の企業経営は、人の価値観の多様化と共に、今までの一律的な仕組みの人事から「個を活かす」人事がキーワードになっています。それは経営者の集まりなどでよく話に出てくる人事の間題が、当事者である一人ひとりの考え方が多様化し、かつ社員の能力の開きが大きくなったことで起こっている問題だという意見からもうかがえます。

多様な考え方を持ち、多様な働き方をする人が集って、一つの大きな目的に向かって力を発揮していくためには、「個を活かす」ことはもはや大前提と捉えるべきなのです。時代がこれまでとは決定的に変化していることを、代表の末永は強く感じます。

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そうした流れの中にあって、それぞれの会社で、「実力主義」とはいったいどんなものを指しているのでしょうか。
それが今までの人事の基盤として機能してきた画一的なものさしで測るものであるなら、従来の実力主義の域を出ないのであり、これからの実力主義としては不十分なのです。

成果の尺度を甘くするのではなく、その人が「その仕事で実力に応じてクリアすべき成果は何か」それを一律から個別に適応するような組み立てにして、「個別の成果に向けてのモチべートはできているか」「成果とプロセスの”認められ感”はあるか」「総じて運用は軌道に乗っているかどうか」であります。
これは単なる目標管理とは一線を画するものです。

新しい時代に則した方法で、適正に認め評価していく事こそが、「社員を大切にする」ということの本質です。また、そうしたことを実践できる会社こそ、「優しい会社」だと言えます。

(一部抜粋:「強くて優しい会社 ―人と組織の潜在能力を活かす、現場の人事デザイン』 著者:末永春秀)