末永ブログ
【危険信号】「意見が丸くなる」と組織が後退の恐れがある”1つの理由”
2023年6月1日
5月が過ぎようとしています。
東福は、南都東大寺の「東」、興福寺の「福」
最近感じることがあります。働く人たちの意見が”丸く”なって来ているのではないか?ということです。
厳しい意見は経営者には気持ちの良いものではありません。しかし、大切な意見は経営を前進させるものです。
「意見が出なくなること」「意見が丸くなること」は良いことではありません。
私(代表末永春秀)も仕事柄、お客様に対して厳しいことをお伝えします。それはお客様のことを真に思うからこそです。
では、働く人たちは、自分の意見をどこに持って行っているのでしょうか?胸に収めているのでしょうか。それとも言っても無駄と思っているのでしょうか。
意見は常に通るものではありません。意見が通るか通らないかが大事ではなくて、意見とは、自分の”意思”としての”見方”が意見と考えます。
経営が同質化してしまうと意見が集約されて新たな意見が出なくなることがあります。同質のリスクです。
”異質”や”多様性”の大切さを改めて感じます。同質化している経営体質に異質の石が投げられると大きな音がします。
しかし、それがあるから「本当に大切なことは何だろう」と考えるのではないでしょうか。
本当の強さは異質を通して搔き混ぜられて、そこから見えてくるものと考えます。
ここで、企業等で働く人を対象にした「相手と異なる意見を持ったとき、それを率直に伝えているかどうか?」についての意識調査をご紹介します。
部下が上司に率直に意見を言わない理由として、挙げられた中で最も多かった意見は 以下になります。
▶第1位「伝えても何も変わらないから(31%)」
▶第2位「話を早く進めたいから(19%)」
▶第3位「相手との関係が悪くなるから(13%)」
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では、逆に「上司が部下へ率直に意見を言わない」理由は何でしょうか?
▶第1位「部下の自主的な発言、行動を促進したいから(22%)」
この理由から、部下の成長を促すために意見を尊重して、あえて意図的に意見を言わない場合があることが分かります。
▶第2位「相手との関係が悪くなるから(13%)」
これは、部下→上司・上司→部下、どちらにも共通する意見を言えない理由でした。
率直なコミュニケーションの結果が、仕事に支障をきたすのではないかと恐れていることが伺えます。
やはり、臆せずに新しく多様な意見を言うことができる、そして受け止めることができるコミュニケーションが大切であり、それこそが組織の前進を担うファクターの1つであります。