末永ブログ
【今こそアップデート!】”社員の自主性”こそが生産性を高める最大のポイント
2023年4月27日
今、企業だけでなく社会において、個人の「自主性」という言葉に、どんどん重要度が高まっていっています。
企業にとっては、”人的資本”の情報開示の義務化も大きな影響の一つでしょう。また、”ChatGPT”の出現など、私たちを取り巻く環境はとてつもないスピードの速さで変化しており、それを肌で感じている人も多いと思います。では、個人の自主性を育んでいく必要がある真の理由は何なのでしょうか?
企業における社員の自主性に焦点を当てて考えていきます。
ここでは、職能等級制度のべースにある能力主義や、あるいは成果主義、業績主義といった考え方は、決して間違っているわけではありません。
しかし、人材育成のための「新たなグランドデザイン」を考えていく上で重要なのは、従来の能力主義や成果主義からの脱却、 つまり”超えること”なのです。能力主義や成果主義は、その時代、時代ですでに十分な役割を果たしてきました。これからはその役割を超えて組み立てていく必要がある時代です。
「自主性」が今求められている理由
では、今求められるものは何でしょうか?
それがまさに、「社員の自主性」です。社員の自主性、自発的な行動を育み、伸ばすことを最重要の課題・基本コンセプトとしていくことが求められています。
「全従業員の幸福をデザインし、そのために必要な人事制度をデザインする」
それが弊社末永イノベーション経営が考える「全従業員幸福人事」の描く方向性です。
経営者から見れば、能力主義も成果主義も確かに必要だと思われます。
しかしこの時代に”生産性を高める”ためには、社員の自主性を育むことが何より大切なことなのです。
自主性があれば、自分から仕事のやり方をこう変えようと思い行動します。お客様のために新たな仕事を考え出します。自分が主軸となって、お客様や同僚とも、仕事、市場、社会とも正面から向き合うようになるのです。こうした個々人の自主性ある行動にチームワークが加われば、その組織は最善の組織となるはずです。
そうした組織を実現するために必要なのが、経営者の覚悟と、それを具現化するための人事制度、自主性を引き出す仕組みです。
新しい仕組みのポイントとは
では、新しい仕組みの基軸はどうすべきでしようか?
まずは自社の「経営理念」を中心に据えることです。
そして、人事制度の基軸、その根幹もまた経営理念であるという流れを描くことがスタートです。
そして、経営理念に明記されているかどうかは別にして、”社員第一”を優先的に考えるようにしてほしいのです。
社員を大切にするとともに、社員の自主性を求め、当然、社員に責任を持った働き方を求めます。
「全従業員幸福人事」、あるいは社員という言葉を使っていますが、 ここでは役員も、経営者も含めて考えます。
根幹を支えるものは、「全員参画」であり、「大家族主義」がべースとなるのです。
「社員が自主的に育つスゴイ仕組み」(幻冬舎)本書より抜粋
著者:弊社代表 末永春秀
では、ここで「人的資本経営」の実現に向けた”社員の自主性の育み方”に関して、各社の取組みを【事例】からみていきましょう。この2つの事例は、大企業の事例ですが、これは経産省の資料から抜粋したものです。大企業の例は、中小企業には当てはまらないと判断せずご覧ください。そのままは当てはまりませんが、参考、ヒントや気づきになる点があります。
事例① SOMPOホールディングス
SOMPOホールディングスは、社員一人ひとりの「抜本的な意識改革」のために、MYパーパスの追求・策定を行っています。
社員がパーパスを自分事化していくために「会社の中の自分」から「自分の中の会社、 仕事」という意識改革を目指すためです。
加えて、人生において自らを突き動かすものは何なのか?自分がどうありたいのか?という「想い」 や人生における「使命」を表現した「MYパーパ ス」の策定を社員に促しています。
社員がMYパーパスを実現するために働くことで、 自律・自走の状態が生まれ、これがエンゲージメ ント向上につながるとの考えです。
事例② 丸井グループ
丸井グループは、腰を据えて社員の自主性を促す活動に取り組んできました。10年以上かけて「手挙げ」文化を醸成しました。
手挙げで参画できる取り組みは以下↓の幅広いラインナップ。4,500名以上が成長機会に自ら参画しており、スタートアップへの出向や新規事業への参画も手挙げを基盤とし、社員一人ひとりの多様性に合わせた成長を支援しています。
引用:経済産業省「人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書 人材版伊藤レポート2.0実践事例集」令和4年5月
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