末永ブログ
【組織力を上げたい経営層必見!】人事の仕組みこそが”経営の指針”となる
2023年4月21日
「人事は経営に先行して改革すべきもの」です。
2~3年先にこのような組織になりたい、このような組織状態にしたい。そのために人事制度を改革することに取り組みます。
改革は常に「できていないことをできるように断行すること」なので、現在は組織人事でできていないことがあっても、それを人事の仕組みを運用しながら改革していくのです。
この人事の仕組みこそが”経営の指針”そのものになります。
「社員は人事制度の方向に動く」
これは弊社代表の35年間の経験知です。不思議なほど社員の行動がその方向に動くのです。
例えば、実力主義にしたい→だから実力評価ができる仕組みをつくる→しかし現在は実力評価には課題が多い→だからそれができるように改革する、といったようなことです。
経営者が「1年後からは実力主義で評価する」と口にした瞬間から、人はそのように意識して仕事をし始めるものです。
評価されることだけを考えて仕事をするわけではないですが、社員の意識は評価される方向に自然と向いていくのです。
例で挙げた実力主義を実行するためには、その後、現在の何をどう変えるべきかを議論し→実力の定義をクリアにして→個人別の評価の仕方やチーム別損益のあり方を議論し→さまざまな検討を経る→そして制度がスタートするのです。
制度をつくるために仕組みを変え、その運用のために努力し、運用の過程で組織は変化して”組織力”が蓄えられていきます。
結果的に、2年後もしくは3年後には実際に目指した働き方になる。そうすることで経営が変わっていくのです。
「強くて優しい会社 ―人と組織の潜在能力を活かす、現場の人事デザイン」
クロスメディア・パブリッシング
(著者:弊社代表 末永春秀)本書より抜粋。
では、実際の人事・目標管理制度のイマを見てみましょう。
“企業サイド”からみた「目標管理制度」に対する全般的な課題は、
✔モチベーションを引き出せていない
✔成長・能力開発につながっていない
✔成果に報いる処遇が実現できない
・・とする企業が半数を超えていることが、本調査により分かります。
(調査対象:人事部(主任クラス以上)ないし経営層・経営企画部)
では、逆に”従業員”からみた「目標管理制度」への不満は、
✔目標を定量化するのが難しい
✔個々人や部署により目標の難易度が違う
・・などが約6割を占めます。(調査対象:一般メンバー層・上司層)
目標管理制度は、従業員の成果測定や課題発見のために多くの企業で運用されていますが、形骸化してしまっている事実があることもうかがえます。
改めて自社の状況をチェックしていく姿勢が必要です。
調査引用:株式会社パーソル総合研究所「人事評価制度と目標管理の実態調査」