末永ブログ
【流行りの手法に飛びつくな!?】人事考課に悩んだら、まず最初にやるべきこと
2023年3月7日
人事考課については、経営者が悩み続けているテーマの一つです。
社員が10人以上になってくれば、いかに公平に考課しつつ、社員一人ひとりの実力を引き出していけるかを考え、試行錯誤します。
それがさらに、社員が、50人、100人、300人、500人と増えていき、人事考課はするものの、考課結果について経営者としての観察眼とズレを感じて悩まされるのであります。
この悩みが深ければ深いほど、流行りの人事考課制度なども含めて数多くの情報を集め、「今の考課方法でいいのか?」「こんな角度から考課すべきじゃないか?」と考えを巡らせるのは経営者の自然な心理だと言えます。
新しい手法はすでに山ほどあるし、これからもどんどん登場するはずですが、それを実際に導入するかどうかについては慎重であって欲しいと思います。
それよりもまず、「自社で行っている考課方法」と、働き方や経営計画なども含めて「これからどのような考課をする必要があるのか」ということについて、全部門の代表者が集まって討議をして欲しいのです。大きな発見があるに違いありません。
(実際、私がコンサルティングを行う場合は同様のことを行い、実績を得ております。)
社員にとって賃金が増えることは非常に大切なことですが、それ以上に、前述のように「自分の仕事についてきちんと考課がなされ、認められていると思えること」が今の時代には重要です。
社員もまずそれがあった上で処遇が決められることをより重視するようになっています。
そうなるために経営に必要とされ適合する人事考課制度は、先ほどのようなやり方をはじめとして、組み立てようと思えば組み立てることはできるのです。それをしないと、現場の人事力は高まりません。
「強くて優しい会社 ―人と組織の潜在能力を活かす、現場の人事デザイン」
クロスメディア・パブリッシング
(著者:弊社代表 末永春秀)
では、ここで働く人の声を聞いた「人事評価」においてのある調査をご紹介します。
▼6割以上が、勤務先の人事評価制度に不満がある。
└その理由は…「評価基準が不明確」が最多。次点理由は、
「評価者の価値観や経験によってばらつきが出て、不公平だと感じる」
▼評価者の約8割が、自分の評価は「適切だ」と考えている。
では、残りの約2割が、自分の評価が適切にできていない思った理由は…
「数値化しにくい業務への評価がしにくい」が最多。次点で、
「評価基準があいまいなため、適切に評価できない」
働き方をはじめとしたあらゆる変化が激しい昨今、人材に対して正しく見つめ直す機会を活用していくために、まずできる事は、今現状の課題や状況を分析して社内で対話していくことを重視して頂きたいと思います。