末永ブログ
40代の能力を伸ばす方法
2019年3月29日
経営が成長することに加えて、近年の時代の変化が急速に起こっていることも重なってそれに応じて成長できる人とそうでない人が明確になりつつあります。特に、今年に入ってそれを強く感じます。取り分け40代の方です。この傾向は、以前からあったもののますます強まっているように思います。経営の成長についていけなくなった場合の処遇方法は限られています。どのような処遇の仕方をするかという以前にこのような人材が出ないように中期的にしていくことが大事です。どうすればそのような人材にできるか、です。ぜひ、若い層の時代から考えていただいて40代で会社にとっても本人にとっても必要人材になるように考えたいです。そのアプローチについて考えてみました。
一つ目は、日々の中での振り返る習慣です。能力が停滞する方は、「これで良い」「これで良い」という現状維持の発想があります。人柄は悪くないですが自分にも他人にも優しく、自分に優しい分だけ振り返りがないのです。振り返って得ことを、明日に繋げるという行動の習慣がないのです。現状維持で蓋をしてしまっています。振り返るという行動は独りで行うことなので、やったかどうかも曖昧であり、振り返ったとしても内容はそれぞれです。なかなか難しいことですが、内省の積み重ね効果は大きいです。
二つ目は、新しい知識の習得です。今までとは違うことにチャレンジしようとすれば新しい発想や知識がないとできませんが、このようなことを意識して求めて来ずに現有の知識とスキルだけで十分にできてきたのです。その当時は、できる人だった人でもチャレンジをしなければ時間の経過と共に変化に適応できなくなるのは当たり前です。これは当の本人だけではなく、その上司もチャレンジをしなかったのでしょう。
40代になってもう一度チャレンジと言われても、今まで積み重ねてきた安定感を捨てることはできないという現状維持発想になって、ますますチャレンジをしないものです。修羅場をくぐらずにかけがえのない人材になった人はいないと思います。40代でのチャレンジの難しさを示しています。
三つ目は、「考え方」の学習をして来なかったことは大きな要因です。やはり、
40代より前にフィロソフィ教育を受けた人とそうでない人は年齢を重ねるほど大きな開きが出ます。しかも、これは隠せないものです。仮に、フィロソフィ教育を受けてこなくても自分で学習して自己開発した人は別です。仮に、会社で行わなくても、たまたま上司がそのような発想を持っている方で影響を受けた場合もあるでしょう。フィロソフィ教育は年齢と共に実りますので、その積み重ね効果が40代で表れるということです。
これらのアプローチで十分とは言えませんが、能力の停滞は、本人にも組織にとっても大きな課題です。自分自身の40代を振り返ってみますと能力の伸びとか停滞を感じる余裕もなかったように思います。とにかく必死だった気がします。しかし、その頃に持っていた問題意識の赴くままに読書は相当しました。それは40代の読書は人生を左右するという発想からです。40代は論語では不惑です。四十にして惑わず。惑うほどに精神的にはやや重たい世代です。肉体的にも精神的に人生の次の段階に入るという段階ですから、自分の良さも拙さも曝け出す思い切った自己開示が必要なのでしょう。そうやって自分の特徴に磨きをかけることが必要なのです。そうは言ってもという閉塞感が一番問題なのです。